前回、AmazonのサブスクリプションAPIを使った価格改定ツールを作ったことを記事にしました。
1ヶ月以上運用してみて特に不具合もなく順調に稼働しているので、どのような仕組みになっているのか記事に残しておこうと思います。
売上2割アップ、平均単価もアップ!?
今まで使っていた、AmazonMWSを利用した価格改定ツールは、出品リストの商品を1点ずつ情報を読み取って価格改定をしていたので、時間がかかっていました。
そのため、だいたい3~4時間ごとに価格改定をしていたのですが、データを読み込んでいる間にも情報は新しくなるわけで、1点目の商品が価格改定されるのは、1~2時間後だったりして、リアルタイム性に欠けていました。
その点、新しく作ったツールは、サブスクリプションAPIによって常に最新の価格情報を得ることができるので、タイムラグがほとんどなくなりました。
価格改定する間隔も自由に変えられるようにしたのですが、この1か月間は30分おきに設定しました。
販売数がアップする分、平均単価が下がると思っていたのですが、予想に反して、販売数が2割ほどアップしたにもかかわらず、平均単価も若干上がりました。
これは、商品の販売速度が上がったことにより、価格が崩れる前に売れる商品が増えたのだと思います。
しばらく、このまま様子を見て、売上や平均単価がどのように変わるか見ていきたいと思います。
価格改定ツールVersion2の仕様
今回作ったツールは2代目ということになります(PA-APIを使ったものもカウントすると正確には3代目)。
サブスクリプションAPIで最新価格を取得
詳しくは前回の記事を見ていただきたいのですが、サブスクリプションAPIを使うことで、競合出品者が価格を変更したりして、競合価格の上位20点に変更があった場合、通知を受け取ることができます。
この通知を一定のタイミングで取得し、そのデータをデータベースなどに保管すれば、常に最新の価格情報を得られるということです。
今回は、1分ごとに通知を確認し、新しい通知があればデータを配列に入れる→serialize→ファイルで保存という形にしました。
出品数がそれほど多くないので、データベースを使うのはめんどくさいと思い、ファイルだけで処理しましたが、特に問題なく稼働しています。
その他APIを使って商品情報を取得
商品情報は別途取得するようにしました。
サブスクリプションAPIのデータだけでも良いのですが、例えば、ランキングなど、データを取得した時点のランキングのままになってしまいます。
そのため、別途、AmazonMWSやPA-APIを使って、出品数やランキングのデータを取得しています。
ここでも、配列をファイル化して保存しています。
2つのデータを合体して表示
ブラウザで動くweb改定ツールなので、ここでようやくブラウザを使います。
商品情報のデータと最新競合価格データを合体して、出品一覧が表示されます。
この時、価格改定のラジオボタンをオンにしておくと、価格改定がされるようにしました。
デフォルトでは、1000円以上価格が下落する場合は、自動では改定されないように設定しました。
価格改定は全て思うまま
市販のツールを使わず、自作した最大の理由は、価格改定の設定をすべて自分の思う通りにできることです。
ランキングや在庫数、FBAかどうかや競合価格の分布など、かなり細かいことまで自分の意のままに設定ができます。
商品ごとの最低・最高価格の設定やAmazonポイントの付け方、無視リスト、カートを取りに行くのかどうかなど、何でもできるので、ストレスがありません。
今回の新しいツールは裏で常に最新情報を取得しているので、価格改定にかかる時間も3秒ほどです。
無駄にこだわったポイント
出品している商品全体の価格改定は3秒ほどでできますが、個別に更新したい商品もあります。
そのため、商品ごとに「個別更新ボタン」をつけて、Ajaxで更新できるようにしました。
このボタンで、最低・最高価格の設定も更新でき、情報もすべて最新にできます。
苦労して設置した割には、使うのは限定的でしたが…。
これで競合出品者と同等に…
ここ1、2年、競合出品者の価格改定の速さにただただ驚いていただけでしたが、ようやく同等に渡り合えるようになりました。
平均単価が下がるという心配も、今のところは嬉しい誤算となっています。
有料の価格改定ツールを使っている人よりも柔軟に対処できるので、今後も機能を充実させてライバルに負けないようにしたいと思います。
ちなみに、一般公開の予定はありません。
不具合とか出たらめんどくさいので。。。
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